舞踏馬鹿の独り言
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一瞬でも空っぽの肉体を持つ人が好きだ、
何物かに心を奪われ
ただ見つめ続ける子供の後ろ姿、
空っぽになった体が拡がり、
風景に染まり、
滲み出し、
輪郭だけがコトンと
置かれた様に佇んでいる。
何物かに心を蝕まれ、
感情の塊としての物質と化した人。
もう何も考えられない、
更に内部が虫喰われ
崩壊しつくし、
指で一押しされると、
カタンカタンカターンと崩れ落ちる
木箱のように壊れてしまう姿。
あるいは細い神経に
ほんのわずか剃刀の刃をたてたなら、
巨大なビルが一気に地鳴りをたてて崩壊し、
舞い上がる粉塵の中
後には空白だけがただ彷徨っている姿。
自分の感情を守り残しているような体は
何か生臭くて嫌いだ、
自分の体の内部に過剰な意味付けを持ち込もうとして
有り難がろうとする体は
あまり好きになれない。
体の内部こそ外部であり、
永遠に未知の世界なので、
自分自身だけでこの体を従属させたいというのは、
勝手なひとりよがりのエクスタシーだ、
じゃ、
感情は見えない方が良いのか、
そんなことはない、
空っぽの肉体こそ
尊い必死な感情を慈しみ、
命の光を発光している。
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