舞踏馬鹿の独り言
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金蘭荘
思い出の輪郭だけが焼き付けられた様な
風化した人々が住むというアパート
命の有無を行ったり来たりする
闇の住人達
そんな彼らも
時折黄金色に輝く宴を開くという
闇夜に舞い散る白い初雪が皮膚に触れ
次々に交錯するダンス
死人達だけが持つ
親しみ深く奥ゆかしさの有る愛情の手を差し出し
魂が拡張しまた霧散してゆく
吐息や湯気を混ぜ合わせる
その宴とは
このアパートに隠された
常世に通じるという
ブラックホールの開門の儀式であるのだが
重い扉の軋む音の中
宴は更に繰り広げられる
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