舞踏馬鹿の独り言
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風邪を引き寝続けていた、
地獄の釜の上に布団が敷かれ、
湯気の中夢が現か現が幻か
湯気の向こうの闇から見続ける視線など
今更かまいたくもない、
たまたま来ていた92歳の母にもうつり
湯気が湯気を看病し湯気が湯気を労わりあう、
大丈夫?大丈夫だよ、
お前は大丈夫?大丈夫だよ、
母が眠り
何故か眠れず湯気化した思考の中で
今まで生きて来た事の幾筋かを
解してはかざし見て闇の向こうへ押しやるのだが
今日この頃は空気が重い、
でもこの空気は懐かしい、
まだランニングシャツに半ズボン顔がずっと日陰だった頃のように、
人の視線は低くゆっくりと旋回してくるが
確実にこちらを突き通してくる、
茫漠とした私を包み込む様に先生が立っている様な気がした、
でもいつもの先生じゃ無い、
先生の体をした神様?
先生神様になったの?
「体を焼きなさい、
ようく焼きなさい、
上手に焼くんですよ、
裏表ていねいにするんです、
手を抜いちゃ駄目ですよ、
しっかりこんがり美味しく焼くんです、
あなたの命が有る限り
隅から隅まで
しっかりこんがり美味しく焼くんです、
手を抜いちゃ駄目ですよ、
神が喰うのだから
神の肉体に成るのだから
嘘偽り無く
体を焼き尽くしなさい。」
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